何かと話題のとある内親王姉妹の姉妹型における行動や顔の変化が気になって調べてみた
あ~、も~、追っていると憂鬱になる~、この二人~、とその妹…。😵
私は至って清廉潔白な人間なので~。💦😰
一般人とかけ離れた倫理観や価値観で動く非常識な行動に付いていけない。💧😵
だったら、やめなさいよ❗️❗️💥
婚約会見のあった日の夜、姉とその両親と「その男」とその母親との5人で食事会が持たれた。
妹と弟が同席しなかったのは、今後の結婚までの儀式にかかる費用、結婚後の生活設計など、「その男」と母親が負担するべき金銭的な諸問題について現実的な話がされていたからだろうと言われている。
納采の儀やホテルでの結婚式にかかる費用を聞くと「その男」は「そんなにかかるんですか!?」と驚いていた。
「うちは母子家庭ですのでそんなには…。」
「その男」は呟くばかりだった。
この母子は酷くうちひしがれて帰宅の途についた。😒
「その男」の読みは甘かった。
実際に結婚とまでいかなくても内親王と親密になり信頼を得れば色々と融通が効く。
左団扇で母親にも楽をさせてあげられる。
それだけでも良かったが、最終的に結婚となった場合でも、一億数千万円の結婚一時金が転がり込む。
自分の出世も望むがままだ❗️と思っていたのに…。
地味婚では駄目なのか…❗️(プッ💦😆)
もう後戻りは出来ないのか…❓
インター育ちで日本の歴史や価値観を解しない「その男」が日本の伝統の守護者である皇族の娘と結婚なんて有り得ない。
あまりの世間知らずに呆れ返るばかりだが、決して豊かではない経済状態のひとり親家庭をして息子をお金のかかるインターナショナルスクールに通わせる偏重ぶりからして、通常の常識が欠けているとしか言いようがない。
日本で一番古い由緒ある家系の娘を嫁にするのだ。
普通の結納と訳が違う。
内親王の両親も息子をインターナショナルスクールに通わせるくらいの金銭的余裕はあるのだろうと考えていたのかも知れない。
「その男」の母親が知り合いに金策に走ったというコメントを見つけたので貼付。🤚🙄😑
内親王は母親とも既に懇意にしていたので「その男」の家庭の窮状を思いやり、父親にその旨を相談した。
父親は「お困りのようだから…。」と諸費用全てを宮家が肩替わりする事を提案した。
それを聞き「その男」と母親はホッと胸を撫で下ろし安堵した。
二人揃っての会見に至る迄やその後には、「その男」の父親や親族の自死や、母親がのめり込んだという“いわく付き”の新興宗教の話などが女性週刊紙で報道された。
だが、「その男」本人に関わる問題ではない為、世間的にはスルーされていたようだ。
また内親王自身もそれらの事を既に「その男」の口から聞かされていたようで、おおごとにはならなかった。
追記になるが、姉は会見前の6月1日~7日までブータン訪問の海外公務に行っている。
ただ、ちょっとこの訪問時は衣装作り三昧過ぎるので別の機会に回したいと思う。
11月に入り庁から正式な納采の儀と結婚の日取りが発表された。
姉は浮かれていた。💞😇
全てが自分の思い通り順調に進んで行く。
「その男」は弁護士事務所勤務と夜間の大学院での勉強と忙しかったがあいまをぬって内親王とデートを重ねた。
姉も公務と博物館の勤務とで時間が合わない時があったが、出来うる限り時間を作って「その男」と会った。
結婚に関する儀式の日取りも決まり、金銭的問題も片付いた。
姉は「その男」との記念すべき今年の最後のディナーデートのプランを考えるのに頭が一杯だった。
そのデートを最高のものにしたい。💓🌟
あいにくお互いの予定の都合上すぐにデートをする事が難しく、また12月下旬に入るとレストランもクリスマスイブのデートで一杯で人目につくのも困る。
なので12月10日に記念日のディナーデートをする事に決まった。
葉山のフレンチレストランも予約が取れたし、ささやかなプレゼントも用意した。🍽️🍷🎁
これ以上ないロマンチックな記念日デートにしたい。✨
姉の心は人生で最高のときめきを感じていた。💖
そして12月初旬、二人は高揚感と幸福感に満ち溢れて葉山のフレンチレストランで幸せな時を過ごした。💞🍷🌙✨🌃🍴
「やっと落ち着いたね。」
「本当、全てが計画通りに行きそうで安心した。でもまだマスコミがKに群がるだろうから用心して。」
「うん、大丈夫だよ。」
「ごめんね、私が皇族だからKにも迷惑かけて…。」
「そんな事、全然気にしてないよ。」
むしろ姉の皇族としての立場を利用して甘い汁を吸っている「その男」には幸運この上ない事だった。
反対に姉は皇族である自分に対し、いつもこだわりなく接してくれる「その男」のフランクな態度に愛情が増すばかりだった。
これから数日後に始まる地獄の日々など予想だにせずに…。😟😱
さて話は変わってお気楽な妹の話だ。
妹のイギリスへの留学が決まった。
よく勉強した!📖📑📓📝
偉い、偉い。🙂😄😃👏
9月12日、妹はイギリスのリーズ大学へ旅立った。✈️🔜🇬🇧
この頃、一番痩せてるな。🙄
妹の留学についてはこんなコメントを見つけた。🙄🤔
めちゃくちゃ言われとるな~。💦😅
でも本当ならこれは仕方ないな…。😥
12時間のフライト後、ロンドン、ヒースロー空港に着いた妹。
普段も前髪をこんな形に下ろしても大人っぽくて良いと思うのだけど…。🙄
なんで「額半分に海苔付いてますよ~?」みたいな前髪にするんだろう?🤔
ショッキングピンクの総レースのワンピースといい、この人のセンスが今ひとつ分からない…。💧😅
ロンドンから約3時間程の郊外にあるリーズ大学。
この地域は治安があまり良くないらしいが、妹は案外しっかりしているので、(男の)危機管理能力は姉より優れているだろう。
(多分…。💧🙄)
さっそく街でお買い物。🎶💝☺️🍞🛍️✨
何を食べよう❓🍩🍰🍟😋
側衛も居ないので気楽。🎵
一応、「留学」なので図書館にも行っておこう。😅📖
英文の本、全然読めないけど…。💦
あ~❗️妹は明るくて良いな~❗️😂
さて一方姉の方には、人生最大の黒い大きな暗雲が立ち込めていた。😨⛈️
2017年12月11日発売の女性週刊紙に驚くべき記事が掲載されたのだ。😱☠️
それは「その男」の母親に関する金銭トラブルについての記事だった。
長い文章だが大切な事なので中略を挟んで引用する。
秋篠宮家はご存知か! 眞子さまの婚約者・小室圭さん母「400万円」借金トラブル
「弁護士に相談しても一向に状況が変わらず、彼が気の毒でしかたがないので、本人に代わってお話しいたします。
私の友人の竹田さん(仮名)が、数年前に小室圭さんのお母さんに貸した400万円以上がいまだに未返済で、返す意思もまったくないそうなんです」
衝撃的な事実をそう語ってくれたのは、竹田さんを古くから知る友人。
中略
「今から約10年前、竹田さんと佳代さんの共通の知り合いが開いた会でふたりは知り合って、そのときに気が合ったそうです。
それから彼は、佳代さんと月に1~2回会うようになり、結果的にふたりはお付き合いすることになりました」
圭さんが小学生のころ、父親の敏勝さんは他界しているのだが、佳代さんも父親代わりになる男性を探していたのかもしれない。
ふたりの交際が始まってから、竹田さんは小室家とさらに深く交流するようになった。
「佳代さんより年上の竹田さんが圭さんの進学先の相談を聞いたり、佳代さんとふたりで旅行に出かけたり、竹田さんの親にも会わせていたと聞いています。
彼の休日には、佳代さんのパート先まで車で送るなど家族同然の関係で、お付き合いしてから数年後の'10年9月にふたりは婚約するに至りました」(友人、以下同)
婚約関係にまで発展した仲を見ると、順調に事は運んでいたように見える。
しかし、婚約してからの佳代さんは、竹田さんに対してたびたび“お金の無心”を始めたという。
「小室さんが現在住んでいるマンションのローンは、旦那さんが亡くなった際の保険金などで完済しているそうです。
しかし、日々の生活費は佳代さんの収入のみだったので、決して裕福ではなく、むしろ生活は苦しかったんです。
お金がない状況の中、圭さんが国際基督教大学(ICU)に入学するにあたり、“お金がない”と言うので、初年度にかかった入学金と年間授業料を竹田さんが貸してあげることになりました」
大学2年生以降は、奨学金の試験に合格したので授業料はかからなかったそう。
しかし、その後も佳代さんの“HELP”は続いた。
「圭さんが大学3年生のときにかかったアメリカ留学のための費用200万円、一時期通っていたアナウンススクールの授業料に関しても、佳代さんに頼まれた竹田さんが工面してあげていたのです」
夫が急死したことで収入が激減してしまった佳代さんを助けたい一心で、お金を用意していた竹田さん。
圭さんの学費などだけではなく、小室家の生活費までもまかなっていた時期があった。
「東日本大震災の直後、佳代さんのパート先の営業時間が短縮されて、さらに収入が減ってしまったそうです。
佳代さんは竹田さんに何度も電話で“今月厳しいからお金を都合してほしい”と毎回10万円ほど要求するようになったそうです。
圭さんにかかった費用と小室家の生活費で、貸した金額は合計で400万円をゆうに超えてしまったんです」
確かに、竹田さんが友人に見せた銀行の通帳には、佳代さんの口座へ合計400万円以上が送金されていることが確認できた。
一方で、電話をかけてくると、決まってお金の話ばかりの佳代さんに対して、竹田さんの気持ちもだんだんと醒めてきていた。
そんなとき、別れを決定づける出来事が。
「圭さんが20歳前後の誕生日に、竹田さんが新橋の高級レストランでお祝いをしてあげたそうです。
そこまではいいのですが、翌年の圭さんの誕生日に、佳代さんが“あの店じゃないと意味がない”と言い出し、竹田さんが別の店を予約していたのもおかまいなしに勝手にその新橋の店を予約してしまったんです。
もちろん、会計はすべて竹田さんで、そのときに“私はただの財布じゃない。もうこの人とはやっていけない”と別れを決意したそうです」
そして婚約から約2年後の'12年9月ごろ、竹田さんの自宅を訪れた佳代さんと圭さんに対して、婚約解消の旨を伝えたという竹田さん。
佳代さんは意外にもすんなり了承したのだが、貸していた400万円超については、やはりトラブルとなった。
「彼は婚約解消を伝えたあとに、今まで振り込んだお金を返してほしいと文書で伝えました。
その後、佳代さんからは“月に1万円ずつほどしか返せません”と電話があり最初は返す意思がある様子だったと竹田さんは話しています。
しかし数日後、佳代さんは弁護士に相談したのか、家まで届けにきた文書の中で“お金は贈与されたもので、返す理由がない”と返金を拒否してきたのです。
その際、佳代さんと一緒に訪れた圭さんも“贈与だと認識しています”と言っていたそうです。
確かに、借用書を交わさなかった竹田さんも悪いと思いますが、佳代さんにお金をあげたつもりはなかったんです。
旦那さんが急に亡くなり、お金にそうとう困っている人に対して、借用書を作らせる行為がどうしてもできなかったと彼はつらそうに漏らしていました……」
竹田さんは、佳代さんに対する善意を踏みにじられた悔しさでいっぱいだという。
「竹田さんも弁護士に何度か相談したらしいのですが、借用書がないことなどから裁判で勝つことは難しいと言われたそうです。
その弁護士からは、今は相手の誠意に期待して様子を見るしかないと伝えられた竹田さんは困り果てています」
中略
『弁護士法人・響』の天辰悠弁護士は、今回の“借金トラブル”に関してこう見解を示す。
「結論としては、竹田さんがお金を取り戻すことはそうとう難しいと思われます。
今回はお金の受け渡しの理由が『金銭消費貸借契約』、つまりお金の貸し借りに基づいて行われているのか、それとも『贈与契約』に基づいているかで争いが起こっています。
仮に裁判ということになれば、竹田さんはお金の貸し借りの契約が交わされたことを証明しなければなりません。
今回のように合計400万円の大金を貸し借りするならば、通常は借用書を作成して、契約の年月日や返済方法、返済期限などを明示します。
このような借用書がないと、竹田さんも贈与として認識していたのではないかと推認されてしまう可能性が高いので、取り戻すことが難しくなってしまいます」
借用書などがない場合でもお金を取り戻せる方法は、佳代さんが今の姿勢を崩すということだけだという。
「小室さんが一部でも竹田さんに返済したという事実があれば、小室さん側もお金を借りたという認識があったということなので、貸借契約が成立していた裏づけになります。
しかし、小室さん側がこの返金は今まで受け取った400万円に対するお金ではないという反論も当然できます。
基本的に小室さん側が争う姿勢を崩さないと、竹田さんがお金を取り戻すことはできないでしょう」(天辰弁護士)
法律的にも竹田さんは劣勢に立たされているのだ。
一方で、皇族の嫁ぎ先に対して求められる「品位」について次のように話すのは、宮内庁OBで皇室ジャーナリストの山下晋司さん。
「女性皇族の嫁ぎ先は、家柄やお金の有無より品位のほうが大事でしょう。
それは、結婚される女性皇族に支払われる一時金は、一般の国民になった後も皇族だった者としての品位を保持していただくため、という目的からもわかります。
さらに、嫁ぎ先のご家族が社会から非難されるようなことをすれば、嫁がれた元皇族の品位までも穢すことになりかねませんから、国はご家族の品位も含めて求めているといっていいでしょう。
本件の事実関係がわかりませんので一般論になりますが、借りたお金を返さない家庭に皇族が嫁がれるというのは、好ましくありません」
佳代さんから1円たりとも返ってこない「大金」のせいで、ついに竹田さんの生活にも支障をきたしてしまった。
「400万円が返金されないおかげで、竹田さんは住んでいた家のローンが払えずに、自宅を売却するしかなかった。貸したお金さえ返ってくれば、家を手放さずにすんでいたのに。
これは誤解してほしくないのですが、竹田さんは圭さんの結婚の邪魔をしたいという気持ちはまったくありません。
ただ、竹田さんのお金で圭さんはICUに進学し、アメリカ留学にも行くことができて、さらには小室家の生活までもが成り立っていたということを佳代さんに少しでも考えてほしいだけなんです。月に1万、2万円でも返済するような努力や誠意を見せてくれることを今でも彼は望んでいます」(友人)
来年に迫る眞子さまの結婚に水を差すような今回の事態。今後、小室家が竹田さんに誠意を見せる日は訪れるのだろうか─。
≪引用終わり≫
姉はこの事については「その男」から今まで一言も聞かされていなかった。
記事を読んで姉は大きなショックを受けた。
こんな記事はマスコミのでっち上げに決まっている❗️💢😤
姉はすぐに「その男」の携帯に電話をかけたが一向に繋がらない。
仕方なく事の真相を問いただす内容のメールを送信した。
だいぶ時間が経ってからようやく返信メールが届いた。
「その男」からのメールは「報道は確認したが、400万円の借金の事は自分は全く知らなかった。母親に聞いて明日直接詳しく説明する。」という簡略的なものだった。
姉は動揺した。😰
「その男」とは5年も付き合い、何もかも話し合って来たはずなのに何故今になってこんな大事なことを知らされ、こんな問題が起きてしまったのか?
両親もこの報道を知り、驚いて娘を問い詰めた。
姉は「何も知らなかった」と答える事しか出来ず両親の問いにヒステリックに言い返すだけだった。💥
父親の気持ちは「その男」に対する疑惑で一杯になった。
そして結婚に関する儀式の金銭的な援助もしないと言い出した。
当たり前である。
金銭トラブルのある相手にお金を融通する人間などいない。
ましてや皇族の身で。
それよりも父親が落胆したのは5年も付き合い、婚約会見までしたのに娘に隠し事をしていた「その男」の態度である。
「自分達の時は隠し事などなかった。」
父親は妻との結婚前の交際時の事を引き合いに出し、娘にそう言い放つとその場を去ってしまった。
「お父様!彼も知らなかったのよ!」
姉は悔し涙に暮れるだけだった。
つい数日前まではあんなに幸せだったのに、こんな悪夢のような急展開があるだろうか?!
姉はマスコミに対してふつふつとした怒りが燃えたぎっていくのを感じていた。
次の日、会社を休んで「その男」は宮邸にやって来た。
そして内親王の両親に400万円の借金問題について「自分は何も知らなかった、母親に詳細を聞いてきたので釈明をさせて欲しい」と懇願した。
しかし内親王の父親は「結構です。」と言って部屋を出て行ってしまった。
「今日はもうこの話は無理です。落ち着いてからあなたのお母様と一緒に話をした方が良いでしょう。」
内親王の母親はそう言った。
その後庁から「その男」に連絡が有り、マスコミの報道について話があるので直接庁に出向くように命じられた。
さすがに危ない橋を渡ってきた「その男」も身を硬くして、役人相手に事の釈明をしなければならなかった。
庁では既に「その男」の家庭の金銭トラブルも、それ以外のもっと表に出てはいけない悪い情報も得ていたので、それみたことかと高圧的な態度だった。
二人の庁の役人相手に「その男」は縮み上がっていた。
「我々は全て調査済みなんですよ。」
「だけど内親王殿下があの調子だし、宮家ご夫妻も娘の自主性に任せるという態度でしたからね、あなたのご家庭の事情にも目をつぶって来たわけです。」
「でもマスコミに嗅ぎ付かれてしまえば、世論も黙ってはいないでしょう?」
「内親王殿下にはこの事は話してなかったんですね。とてもショックを受けておられますよ。宮家ご夫妻もあなた方親子には婚礼の金銭的援助は出来ないとまで仰っているんです。」
「えっ!?」
「それで、お母様とすぐにでも宮様の所に謝罪と説明に行ってもらえますか?」
「は、はい!」
「行って釈明も何も、本当の事を話して破談にする事、分かってますね。」
「…え…破談…、わ、分かりました。」
「その男」は項垂れて言った。
日を改めて「その男」と母親は揃って赤阪東邸を訪れた。
赤阪東邸では夫妻と内親王の三人が話を聞くために待っていた。
「K君!」
車寄せで待っていた内親王は、走り寄って二人を両親が待っている応接室に案内した。
口火を切ったのは内親王の父親だった。
「この週刊紙の報道について、娘の親として私達はあなた方にどうしても真偽を問わなければなりません。本来は私達も知りたくもない内容ですし、そちらも話しにくい事でしょうけれどもこうなった以上は詳細を話して下さい。」
「はい!もちろんです。」
母親は身を乗り出すように言った。
そして二人は400万円の借金トラブルについて懸命に説明した。
400万円は借りたものではなく好意で援助を受けたもの、贈与であって返す義務はない事、貸した人間が息子の婚礼に便乗して「借金だ」と一方的に騒いでいる事など、お得意の話術で夫妻を騙そうとした。
「その男」も庁の役人には破談にすると了解したが、本心は母親と同様に内親王との婚約を破談などにはしたくなかった。
皇族と縁続きになる千載一遇のチャンスなのだ。
しかしこの騒ぎがおこって、庁からの報告を受けていた宮家夫婦は「その男」と母親の話術にそう簡単には騙されなかった。
「お金の援助を受けていたのは事実なんですね?」
「はい。でもこちらから催促した事はありません。私ども生活に非常に困窮していた時期がありまして、それを見かねてあの方が援助して下さったんです。でもそれも何年も前の事ですし、今では疎遠になってしまっていてどうして今頃、と私どももびっくりしているんです。」
母親は堰を切った様に話し始めた。
「お金を貸した人とあなたとの関係は…」
「ですから、それも…!」
「今は私が話しているんです。」
話を遮ってしまい母親は恐縮した。
「あなたとその方との関係は私達の知るところではありません。個人的な事ですから。問題は息子さんが娘と今まで5年間お付き合いをしている間に、かつて学費や留学の費用まで援助してくれた方がいたという事を何も打ち明けていなかった、という事実なんです。」
「そ、それは僕は何も知らされていませんでしたし、母とその人との問題でもあります。知っていたとしても金銭的余裕がないという事を恥ずかしくて言い出しにくかったと思います。」
「全然恥じる必要なんてないのに、K君…。」
姉は涙声で「その男」に言った。
「Mちゃん、ごめん。だけど母も借金だったなんて認識はなくて、ただ親切な人の援助を受けたと思ってただけなんだ、騙すつもりなんてなかったんだよ。」
「娘はこの事でひどく傷ついているんですよ。私たちも娘が悲しむのを黙って見ている事は出来ません。それであなた方はこの方に、お金を返す考えはあるんですか?」
「それが…、お恥ずかしながら我家は余裕がなくて…。」
「いえ!あれは借金ではなく援助だったんです!返す必要の無いお金だったんです!それをあの人が言いがかりをつけて来たんです。僕がMちゃんと婚約した事を知って…、それで自分に都合が良いようにマスコミに情報を売ったんです。証拠の物証もあります!」
「本当なの?K君!」
「そうだよ!信じて!Mちゃん。僕が君に嘘なんてつく筈ないだろう?」
「ええ!ええ!」
内親王は何度も大きく頷きながら、その眼は「その男」を見つめて輝いていた。
(たった今まで嘘をついていただろう…。😥)
「…事の真偽がいずれにせよ、あなたは困窮していた時に助けてくれた恩人に対して、感謝する気持ちはないのですか?」
内親王の母親が言った。
「それは…、その時は有り難いと思いましたが、今こんな事をされるとは…。」
「その時やその後のあなた方の対応が問題で、その方は今このような行動を取ったのではないのですか?」
「酷いわ!お母様!」
「そういった事も含めて、私達はこのような問題のある婚姻を、今の段階で認める事は出来ないという事です。今日はその為にお呼びしました。お伝えする事はそれだけです。」
父親は冷たく言い放った。
「待って下さい!誤解なんです。もう解決済みの事なんです。マスコミが面白がって操っているだけの事なんです!」
「お父様、待って!K君を信じてあげて!」
娘も取りすがったが、両親は黙って席を立ち部屋を出て行ってしまった。
「お引き取りを…。」
入れ替り入って来た侍従が母子に言った。
「お前は黙っていなさい❗️」
姉は侍従を叱りつけるように怒鳴った。
「これから二人に大事な話があるのよ!私が!」
「本日は宮様ご夫妻のご退室と共にお帰り頂く事になっております。」
「お前、私を誰だと思っているの?!私に歯向かうっていうの?お前を今日限りクビにする事も出来るのよ❗️」
「Mちゃん、今日はもういいよ、帰るから。」
「でも…。」
「また連絡するから、改めて。」
「…K君、お母様、…ごめんなさい。」
母子を車寄せで見送った後、後ろで控えていた侍従を睨みながら姉は言った。
「お前、この私に立てついて命令をきかなかった事、不敬があったとお婆様に報告してクビにしてやる。」
「如何ようにも…。」
数日後にその侍従が自ら依願退職した事は言うまでもない。
姉はその夜、「その男」の携帯に電話をかけ長く話しをした。
昼間の両親の対応を詫び、自分の気持ちは変わらない事を伝えた。
そして今後の事について話し合いたいと申し出た。
「その男」も同じ気持ちである事、400万円の借金トラブルについて本当の事を説明したいと言い、今後の計画についても話がしたいのでなるべく早く自宅マンションに来て欲しいと言った。
姉は了承したが、年末年始には皇室行事があるので、年明け三が日が過ぎた1月4日に訪問する事に決まった。
目が鋭い。😰
メイクのせいかも知れないが目がつり上がっている。😠(元々つり目か…。💧😅)
気持ちが張り詰めているのが分かる。
目も口も笑っていない。
2018年1月2日、新年一般参賀
年末の訪問以降、「その男」とスカイプやメールで毎日話していたのだろう。
やや、気持ちも落ち着いてきたのか張り詰めたような雰囲気が無くなっている。
それにしても…、この2日間の2着のローブモンタントも新調した物だろうか?
まだ過去の着用の確認は取っていないが…。
すぐにでも皇室を出たいと言いながら、結婚したらもう二度と着ないかも知れない高価な衣装を、何の躊躇もなく2着も新たに作る神経が傲慢で鈍いというか図太いというか…、それも税金だよ。😥
そして1月4日、姉は「その男」の自宅マンションを訪れた。
内親王は今までも幾度か「その男」のマンションを訪れていたが、必ずしも広いとは言えない間取りに「その男」は母親と祖父との三人で暮らしていた。
訪問した時は祖父はいつも自室にこもり、たまに部屋から出て来た際に挨拶をする程度で特に話しをした事はなかった。
その日も同様に、リビングで内親王と「その男」と母親と三人で話しをした。
「K君、贈与だって相手が言ってる録音テープがあるんでしょ?」
「うん、これだよ。」
「聞かせて。」
2012年の9月に「その男」と母親と元婚約者の間で交わされた400万円の返済についての話し合いの際に「その男」が咄嗟に録音したものだ。
なので会話の途中からの録音になり物的証拠としてはかなり危ういものだ。
レコーダーから初めて聞く壮年男性の声と「その男」と母親の声が流れて来る。
元婚約者「返してもらうつもりはなかったんだ」
母「そんなのってあるの?」
元婚約者「いやあ、あるんですかねって、だって、その時はだって…」
母「だってあるんですかねってそんなの私不思議。そういう方と出会った
ことがないから。そう。」
元婚約者「うん。返してもらうつもりは全くなく…お金出してましたよ」
「言ってる!返してもらうつもりはなかったって!凄い証拠じゃない!」
「だろ?借用書も無いし、あの金は贈与だったんだよ。」
「じゃあ、あの人には勝ち目は無いわね!」
「勿論だよ。」
「K君、録音してたなんて凄いわ!さすがね。」
内親王は「その男」が当初「何も知らなかった」と言いつつ、400万円問題の解決について綿密に計画を立てていた事を知り、自分が選んだ男はやはり普通の男とは違う、優れた男だったのだと確信していた。
「だから裁判沙汰になってもこのテープが有る限りこっちに返済義務は無いよ。」
「問題はM子様のご両親が結婚を認めて下さらない事なんです。それにうちには正式な儀式や結婚式をあげる余裕なんてありませんし…。」
「私はお母様やK君に無理強いをしてまで、正式な儀式や結婚式なんてしなくても良いんです。K君と結婚さえ出来れば。」
「ありがとうございます。でも皇族の方が結婚するにはやはり正式な儀式が必要なんでしょう?それにこれからもうちの家庭の事でマスコミが騒ぎ立てると思います。」
「400万円の事以外にも何か?」
「内親王様には想像出来ない事かも知れませんが、母親だけで息子を育てる事は並大抵の事ではありません。とてもじゃないですけど言えないような事もして息子を育てて来ました。それをマスコミに嗅ぎ付けられたらまた内親王様にご心配をかけてしまいます。」
「私は平気です。私の方こそ私が皇族であるせいでK君やお母様に迷惑をかけてしまう事が心苦しくて…。」
「何か騒ぎ立てられる事があるとすればそれは全て母親である私の責任ですから、非難を受けるのは私だけで良いんです。」
「それは私も同じです。私のせいでK君が皇族の結婚相手に相応しくないと否定されるのを見るのは辛いんです。」
「ありがとう。Mちゃん、お母様。それで俺、思ったんだけどニューヨークに行くのを少しでも早める事は出来ないかって…。このまま日本に居てもマスコミの餌食にされるだけだし。肝心の俺が日本に居なければマスコミも追求のしようがないだろう?」
「それはそうだけど…。」
「私を一人置いて行くの?」
「向こうでロースクールに通って必ず迎えに来るよ。俺、Mちゃんの為にも向こうで落ち着いて勉強したいんだ。」
「でも渡米してもロースクールの入学資格認定が降りるかどうか…。」
「だから、今の勤務先の実績と夜間大学での就学がすんなりロースクール側に認められて、今年の9月からすぐに入学出来るようMちゃんに力になって欲しいんだ。」
「私に?」
「俺は入学するならニューヨークのこの大学が良いと思っているんだ。」
「F大学…。」
「この大学も君のお祖母様のコネクションがあるね。」
「…また、よく調べたわね。でも入学費用、授業料、全て合わせると700万円もかかるわよ。」
「この大学にも優秀者免除制度があるから、これを利用するよ!」
「でもこれは今までと違って凄く難しそう…。」
「2月1日迄に自己PR文を英文で書いて送る必要があるんだ。もう書き始めてる。」
「じゃあ、ニューヨークでの生活費は?」
「その事なんだけど、今の夜間大学の費用も君のお父さんの口利きで勤務先の弁護士事務所に出して貰ってるだろ?同じようにニューヨークでの生活費も事務所で負担して貰えないか、所長に一緒に頼んでくれないかな?」
「でもあの弁護士事務所の所長は父の知り合いで…。」
「君と俺とのニューヨークでの新婚生活がかかってるんだよ!」
「父はあの調子だから父を通じて頼むのはもう無理。…でもお婆様なら全て私の思い通りにしてくれるかも。K君のニューヨークでの生活費もF大学への入学も…。」
「頼んでくれる?」
「うん、分かったわ。やってみる。…でも9月には向こうの大学に入学って事は、結婚はどうなるの?」
「結婚の儀式っていっても長い期間のものばかりじゃないだろ?その時折に帰って来るよ。」
「それは出来ない事ではないけど…。」
同時に「その男」は自分の持つコネクションをフルに活用してアメリカでの生活が少しでも有利に運ぶように動き出した。
「その男」は“人たらし”と呼ばれる位、有力者に自分をマネジメントする能力が長けていた。
今勤務している弁護士事務所も元は内親王の父親のつてで入社したが、いつの間にか所長自らが自分の意志で力になりたいと思う程に「その男」の重要な身方になっていた。
そして「その男」がICUの大学生だった頃に留学した先のUCLAでも、在米日系人の強力な後援者とされる日系中国人女性のニューヨーク州弁護士とコネクションを持っていた。
彼女は「その男」の自称“アメリカの母”と自認していた。
F大学入学もニューヨークでの就職も彼女が大きな力を発揮してくれるだろう。
「その男」のこの異様な自分自身のマネジメント能力は幼くして父親を失いながらも、母子二人で一流家庭の様な生活水準を保ちつつ生きてきたバイタリティを源にして身に付けたものだろうと推測する。
そして後援者を身方に付けるのと同じように、世間知らずの結婚願望の強い内親王が「その男」の蜘蛛の糸にいとも簡単にからめとられてしまった訳だ。😰
ちなみに大学卒業後に入社したメガバンクで後援者を作らなかったのは、ひとえに「その男」が“将来自分の役に立つ”と思う人脈が居なかったからに他ならない。
何事も利己的に動くのが「その男」の行動パターンなのだ。
哀れなこの内親王は自分もその列に並ぶ「役に立つ人脈」の一人である事に全く気が付かない。🙄
内親王は結婚願望が強く今は「その男」に固執しているが、ニューヨークと遠く離れてしまえばその内結婚も諦めるかも知れない。
「その男」はそれでも良いと思っていた。
自分の最終目的さえ叶えられれば。
それに、トラブルメーカーの母親からももういい加減に離れて自由になりたい。
これまで母親の命ずるままに「上流階級の息子」を演じてきたが、それは本当の自分の姿ではない。
「その男」がニューヨークに一人で行くのは自分を開放する為でもあるのだ。
内親王も母親も側に居て「ウザい」と思う時がある。
なので二人が自己犠牲の精神で自分の楯になろうとしている事にも、内心「上手く行った。」と思っていた。
蝿のように群がるマスコミ対応は二人に押し付けて、「その男」は後はお膳立てが整うのを待つだけだったのだ。
2018年1月10日、講書始の儀
このローブモンタントは母親のお下がりで、2016年の講書始の儀にも着用している。
この日の内親王の目は泣き腫らしたように真っ赤だったという。👁️💦
また親と喧嘩して泣き腫らしたのだろうか?
2018年1月12日、歌会始の儀
このローブモンタントは前年の歌会始の儀にも着用している。
2017年、歌会始の儀。
娘の縁談についての報告であるが、先方の金銭トラブルが解決しない内は二人の結婚は認めない考えであると伝えた。
さらには解決には程遠く、困難な状態である事も付け加えた。
天皇皇后は初孫の内親王の気持ちを思いやり、彼女が金銭トラブルを承知の上でもその相手と結婚したいと思っているのか尋ねた。
娘の結婚に対する決心が固いことを伝えると、天皇皇后は裁可を取り消す事はしないと約束した。
元より天皇が裁可を取り消す事などまず有り得ない。
何よりも目に入れても痛くない初孫の結婚に水を指す様な事は、絶対に行う筈もなかった。
本来なら裁可を下す時点で「その男」の素性をもっとしっかり調べるべきだったのだが、爺も婆も両親も内親王を甘やかし手を抜いた事が発端なのだ。
内親王の状態を心配した婆は彼女に御所を訪問するよう両親に伝えた。
午後になって内親王は一人で御所に赴き爺と婆に会った。
「その男」の“これから”をお願いするチャンスである。
「あなたの意志は変わらないのね?」
婆は内親王に問いかけた。
「はい。何があっても私はKさんと結婚したいのです。マスコミがある事無い事騒いでいますが、Kさんは本当に素晴らしい人なんです。」
「あなたがそう思うのなら周りの雑音など気にせず、思い続ける事です。」
婆は言った。
「私達はあなたの幸せを何より願っています。国民が反対しても私達はあなたの身方ですよ。」
爺も言った。
「ならば、私の幸せの為に私のお願いを聞いて下さいますか?」
「何でしょう?私達に出来る事があれば何でもしますよ。」
婆はいつもの本心の見えない笑顔で内親王に言った。
数日後「その男」が宮邸を訪れた。
両親は形の上で仕方なく訊ねた。
「相手の方とお話しが出来ましたか?」
「あ、いえ、全く。」
「何をしているんですか?あなたは本当に娘と結婚する気があるんですか?」
「お母様、やめて!」
「先日、天皇皇后両陛下とあなたと娘の結婚についてお話ししました。両陛下は裁可は取り下げない、と仰っています。つまり両陛下も問題を早く解決して孫娘を安心させて欲しいと仰っているんです。」
「…はい。」
「お父様もお母様もK君を追い詰めるのはやめて!あの人は最初からお金を贈与するつもりだったのよ!それを私達の婚約にかこつけて今さら借金だと騒いでいるだけ!K君にもう何も聞かないで!私の部屋に行きましょう、K君。」
内親王は「その男」を連れて部屋を出て行った。
「K君、早く座って!」
内親王は久しぶりに見せる満面の笑顔で「その男」を見つめた。
「あの事、お婆様にお願いしたの!そしたらニューヨークでの生活費も、F大学の入学も奨学金も全部思い通りにしてくれるって!」
「本当に!?最高だ!」
「ただ形の上で必要な事はしなければならないって。」
「それは?」
「まず夜間大学で修士論文を提出して卒業する事。F大学の奨学金を得る為に英文で論文を書いて提出する事、これはもう書き始めてるってこの間言ってたわね。ニューヨークでの生活費は弁護士事務所が負担する形で庁から出して貰えるって!」
「論文二つ書くだけなら楽勝だよ!」
「ただ、これは私の両親には内緒なの。その内分かってしまうだろうけど、両親は例の400万円の問題が解決しない限り、K君の留学も認めないだろうから。」
「大丈夫なの?」
「平気。私の両親は普段気が抜けてる癖に何かあると頑固で、怒鳴り散らしたりヒステリックだったり、妹なんか口答えするから何度も父に殴られてるわ。」
「俺は両親に殴られた事はないな…。」
「気にしなくて良いわ。単に鈍くて単細胞なだけで、長期戦には耐えられない人達だから。先にやった者勝ちよ!」
「だけど、ニューヨークに行って結果を出しても、400万円の問題の決着がつかなかった場合、君のご両親は俺と母を嫌っているから結婚は出来ないよね。そうしたら残念だけどもう諦めるしかないのかな?」
「何を言ってるの!?これからが肝心なのに!」
「だってあんなに嫌われてしまって、強く責められて…もう、どうしようもないよ。」
「絶対に諦めちゃ駄目よ!K君は私の事を愛していないの?お互いを思い合う強い気持ちさえあれば何でも乗り越えられるわ!ううん、乗り越えなきゃ!ね?」
「…うん。」
1月20日、内親王は母親と共に御所を訪れ、天皇皇后に拝謁した。
先日、内親王の婚約者の来訪があり、金銭問題の解決は一向に進展する様子がないまま、長期化する可能性がある旨を報告した。
また「その男」が内親王を妻として迎えるには精神的にも経済的にも未だ至っていないと批判した。
内親王は母親の讒言(ざんげん)よりも「その男」に対するこれからの特別待遇について、爺婆が口にしてしまわないか心配しながら貝の様に押し黙っていた。
「焦らずに待ちましょう。その内にきっと良い方向に向かいますよ。」
「ご心労をおかけして申し訳ございません。」
母親は深く頭を下げた。
「M子は私達にとって初孫ですからね。特別に思っていますよ。」
天皇は言った。
「ありがとうございます。ただ…、やはりこのままの日程で儀式を執り行う事は難しいのではないかと…。」
「そうですね…。両親共に認められないと言うのなら、もう少し時間を置いた方が良いのかも知れません。」
「儀式の日程の変更を検討してみましょう。庁とも相談して…。」
「申し訳ございません。」
母親と内親王は深く頭を下げた。
幸いな事に爺と婆は「その男」の留学に対する支援について漏らすことはなかった。
内親王は胸を撫で下ろして宮邸に帰った。
しかし再び女性週刊紙がスクープ第2段と銘打って新たなるスキャンダル記事を報道した。
「その男」の母親にまた別の男性との交際関係があったと報じたのである。
既に過去の事ではあるが、夫が自殺してすぐに交際を始め、同居していた事やかなり親密な仲であった事も記されていた。
これでこの母親が男性関係にだらしのない人間であると証明されてしまった。
すぐに「その男」の母親は庁に連絡を入れて内親王の両親に記事の釈明がしたいと申し入れた。
翌日、迎えの公用車を用意するので宮邸まで来るようにと連絡があった。
「その男」の母親は一人で宮邸を訪れたが、宮邸では内親王の母親だけが待っていた。
「お恥ずかしい限りですが、再び私の過去の話が週刊紙に載ってしまいまして…。」
「私がお聞きしたいのは、その新たなお相手が将来娘に何か関わりを持って来るような事にならないか、という事とまた金銭トラブルに発展しないか、という事のみです。」
「その様な事は断じてありません。今回の人物はとうの昔に縁が切れている人です。もう何年も会ってもいません。」
「そうだとしてもまた何か言いがかりを付けて来るかも知れないではないですか。」
「いいえ!あの人は私が逆に援助していた位の人物です。借金だの何だのと言い出せる立場の人間ではありません。」
「それは信じて良いのですね?」
「もちろんです!」
内親王の母親はため息を付いた。
どうして娘はこんなに異性にだらしのない母親を持つ男と結婚したがるのか?どうして自分がこの母親とこんな会話をしなければならないのか?
途方に暮れるばかりだった。
対して「その男」の母親は今回の件に関しては身の潔白が証言出来たと胸を撫で下ろしていた。
しかしまた数日後、次なるマスコミの追求が世間を騒がせた。
今度は二大週刊紙が「その男」の母親の400万円の借金について記事にしたのである。
この二大週刊紙の世論に対する影響は大きい。
400万円の疑惑についてすぐにテレビなどでも取り沙汰されるようになった。
そうなると普段は皇室の話題などに興味も無い人までも、この問題について知るようになる。
そして400万円の借金問題だけでなく「その男」の家庭が持つその他の疑惑についても記事にされるようになるだろう。
更には今、秘密裏に行おうとしている「その男」のニューヨーク留学についても…。
その前に騒ぎを鎮静化させて「その男」をニューヨークに逃がさなくては…!
内親王は慌てた。
彼女は「その男」に連絡を取り、二人の結婚を延期する事も視野に入れなければならないと告げた。
彼は納得したが、しかしその母親は黙っていられなかった。
自分の金銭問題で息子の玉の輿の縁談がなくなってしまうかも知れないと思うと居ても立ってもいられなかった。
直接、息子から内親王を通じて、内親王の両親に自分の不始末の弁明をしたいと言い出した。
息子の留学前に納采の儀だけでも行いたい、そうすれば内親王が翻意(ほんい)する事は出来ない、母親はそう思っていた。
後日、「その男」の母親は再び一人で宮邸を訪れた。
「お忙しいのに申し訳ございません。」
母親は深々と頭を下げた。
内親王の両親は怪訝な表情で「その男」の母親を見つめた。
「今日お伺いしましたのは、M子様と息子との縁談をどうか認めて頂きたいと思いまして…。400万円の件は何度も言う通り借金ではないんです。でも相手がどうしても引き下がらなくて…。私が息子を育てていく上でどうしようもなく起こった問題で、息子自身の縁談には何の関係もありません。M子様と息子は本当に愛し合っています。だからどうしても二人を結婚させてやりたいんです。」
「あなたの仰る事は分かります、私達も娘が好きな人と結婚するのが一番だと思っていますから。ですが…。」
「マスコミや世論の事ですね?その件につきましてお願いがございまして…。この400万円の問題が解決しない限り国民は納得しないと思うんです。けれども我家ではそんな余裕はありませんし、そもそもうちの借金ではありません。ですから問題解決の為にこの400万円を皇室の方で何とかして頂けないかと…。」
内親王の両親はあまりの図々しい申し出に驚いて何も言えなかった。
「そうして頂ければ相手も黙って引き下がるでしょうし、出来れば天皇皇后両陛下に直接お願いさせて欲しいんです、私に。」
「それはこちらが対応する事ではありません❗️」
内親王の父親は思わず強い口調で言い返した。
感情を無理矢理押し殺すように内親王の母親も言った。
「何を言い出すかと思えば借金の肩代わりをしろとは…、しかも子供の縁談を楯にして!」
「ですから400万円は借金ではないと…、」
「お黙りなさいっ💢❗️❗️」
内親王の母親は鬼の様な形相で怒鳴りつけた。👹
「その男」の母親は怯んで肩をすくめた。
帰りの公用車の中で母親はつぶやいた。
「あの母親は、とんだ癇癪持ちだわ。」
「また、新たな報道があってM子は大丈夫ですか?」
「はい、大丈夫です、お婆様。ご心配をおかけして申し訳ございません。」
「あちらの方がいらして何か言ってきたと聞きました。」
「お恥ずかしい限りです。」
内親王の母親は恐縮して答えた。
「ねぇ、M子ちゃん。あなたがあの方とどうしても結婚したいのなら、やはり今はまだ時期が早いのではないかしら?もう少し先の事を考えてみるのが良いのではないですか?」
「M子も随分長い期間お付き合いをして来て、早く結婚をしたいと思うのは分かりますが、お相手の方の準備がまだ整っていないようです。こういう事は潮目を見るという事も大切だと思いますよ。」
「はい、お爺様。」
「充分に考えて答えを聞かせて下さい。」
「はい。」
内親王と母親は御所を後にした。
数日後、今度は内親王の両親が御所を訪問し、長女の結婚について最終的な判断の報告をした。
「ご心配をおかけして申し訳ございません。親としてこの様な不始末を招いた事を恥ずかしく思います。娘の自由と選択を尊重し、また信頼もしておりましたので、まさかこの様な事になるとは思ってもいませんでした。」
「私も母親としてもっと娘の変化に注意をするべきだったと深く反省しております。」
「恋愛というものは、中々本人でも思い通りに行かないものです。ましてや周りの人間にはどうする事も出来ない。M子の選んだ人が皇族に相応しくなくても、M子自身には唯一無二の人だったという事でしょう。」
「あの大学に進学しなかったらM子もあの人には出会わなかったでしょう。でもそうしたらM子にはお相手が見つからなかったかも知れない。それがM子にとって幸せだったのかどうか、周りには無責任な事は言えません。」
「中々、難しい問題のある方のようですが、M子がそれを知っていてもあの方を選んだのなら見守るしかないでしょう。」
「ありがとうございます。ですが私達は親として、先方が私達や国民に納得のいく説明をしない限りこの結婚を認める事は出来ません。」
「それではM子が可哀相ではないですか?」
「いえ、これは娘に対しても自分の選択について皇族として責任を持った態度を示すべきだと課しているのです。それで娘の心が折れる様な事になっても、そういう相手を選んでしまった自分に対しての戒めとするべきだと考えています。」
「分かりました、そこまで考えているなら。取り敢えずはM子の結婚は延期する方向で進めましょう。後は若い二人がどこまでやれるか、見守るだけでしょう。」
そしてまた後日、改めて内親王自ら御所を訪問し、天皇皇后に結婚に関する一連の儀式の延期を申し入れた。
2月6日、庁は結婚に関する儀式を再来年まで延期すると発表した。
結婚延期に関する内親王の発表文章
≪私たちは、今まで結婚に関わる様々な行事や結婚後の生活にむけて、2人で話し合い、それぞれの親や関係する方々と相談しながら準備を進めてまいりました。しかし、その過程で、現在予定している秋の結婚までに行う諸行事や結婚後の生活について、充分な準備を行う時間的余裕がないことを認識するようになりました。
これまでのことを振り返ってみたいと思います。昨年5月、予期せぬ時期に婚約報道がなされました。このことに私たちは困惑いたしましたが、結婚の意思を固めていたことから、曖昧な状態を長引かせない方がよいとの判断をし、当初の予定を大きく前倒しして婚約が内定した旨を発表することにいたしました。婚約の内定発表に際しては、多くの方々がお祝いのお気持ちを寄せてくださったことを大変有り難く思っております。その後、昨年11月には、それ以降の諸行事の予定を立て、発表いたしました。
しかし、色々なことを急ぎ過ぎていたのだと思います。ここで一度、この速度が自分たちに本当に合っているのかを慎重に考えるべきでしたが、婚約の内定発表に関しても、それ以降の事柄に関しても、私たちはそのまま前に進むという選択をしてまいりました。
今、私たちは、結婚という人生の節目をより良い形で迎えたいと考えております。そして、そのために2人で結婚についてより深く具体的に考えるとともに、結婚までの、そして結婚後の準備に充分な時間をかけて、できるところまで深めて行きたいと思っております。本来であれば婚約内定の発表をするまでにその次元に到達していることが望ましかったとは思いますが、それが叶(かな)わなかったのは私たちの未熟さゆえであると反省するばかりです。
これらのことを踏まえ、それぞれの親や関係の皆様と相談を重ねた結果、この度、今後の私たちの結婚とそれに関わる諸行事を、これから執り行われる皇室にとって重要な一連のお儀式が滞りなく終了した後の再来年に延期し、充分な時間をとって必要な準備を行うのが適切であるとの判断に至りました。
一度決めた予定を大幅に変更することは、私たちの結婚に快く協力してくださっている方々に多大なご迷惑とさらなるご負担をおかけすることとなり、大変申し訳なく思っております。
私は、結婚に関わる諸行事を延期したい旨、天皇皇后両陛下にご報告申し上げました。両陛下は、私たち2人の気持ちを尊重してくださいました。
私たちは、この度の延期を、新たな生活を始めるための時間を作る良い機会と考え、その時間を大切に、結婚までの期間を過ごしてまいりたいと思います。≫
あんなに自信満々だったのにね…。😰
あ~💦長かった~。😅
延期に至るまでの度重なる訪問や三者三様のやり取りは、会話の内容はフィクションだが実際にはあったようで、さすが一般人家庭とは違い何度も「お伺い」を立てなければならないのが面倒というか…。😥
それと「その男」の家庭のワイドショー的な猥雑さと事件的要素ぷんぷんのドラマチックさが、これでもかこれでもかとネタをぶち込んで来る訳で…。😱
いや、疲れましたわ…。💧😵
何て人達なんでしょ!😓
この結婚延期の発表文章でもこの人の回りくどい性格が表れているね。🤔🙄😅
わざわざ
≪これまでのことを振り返ってみたいと思います。≫
と前置きした上で
≪昨年5月、予期せぬ時期に婚約報道がなされました。このことに私たちは困惑いたしましたが、≫
とマスコミに軽くジョブ👊🥊💥を入れ
≪結婚の意思を固めていたことから、曖昧な状態を長引かせない方がよいとの判断をし、当初の予定を大きく前倒しして婚約が内定した旨を発表することにいたしました。≫
と言い訳をする…。
くどいんだよ❗️💢
多くの国民は「ああ、もう破談だね。」と思っていたけど、こんな「お綺麗な」文章発表の陰で、実際は自分達が成功する為に綿密に計画を立てていたんだから、相当したたかだと思う。😵
今回は先走ってしまった、でもそれは
全てマスコミのスクープが発端、そのせいで…。
と、言いたいのだろうが、婚約する気満々だったのは「その男」と母親だからね❗️
新しい“金づる”の内親王と早く縁を結んでおきたい、そう考えたのがこの結果だからね❗️
自分達の過去のせいで自爆して世話ないわ。(笑)😁
マスコミの恐ろしさを思い知ったか~❗️
姉もマスコミのお陰で「その男」と母親の“暗部”を知る事が出来て良かったじゃん❗️😂
それでも結婚を諦めないのは姉の方にも「誰でも良いから結婚して早く皇室を出たい」という打算的な欲望があるから。
「その男」の成り上がり願望は皇族の私を自由に解き放ってくれる程の強さがある、と見込んでの間柄。
“愛”はオマケですね。😅😂